九州最北端の町、門司港にて、131年前、明治時代に開業した秋武医院を継承すること4代目となり、令和2年9月、住宅型有料老人ホームあきたけハウスもじっことデイサービスもじっこを作りました。秋武医院3代目を60年間も守ってきた母の老後(もう88歳十分老後でしたが)の暮らしを少しでも豊かにと作った施設でしたが、完成を待たず、昨年3月3日雛の日に突然心臓発作で逝ってしまいました。前日まで現役で小児科診療をしておりました。
その施設の中に祐邦庵というお茶室があります。お茶室の名付け親は、平川宗晶先生です。眞鍋祐美子の祐と、母、秋武邦子の邦をとり、祐邦庵と名付けてくださいました。また、書道家でもある先生の筆による、立派な看板を掲げて、開庵いたしました。建設会社さんの創意工夫によるバリアフリーの、車椅子でも、お点前を拝見できる、体験できる、おけいこができる、修練の空間を練り上げることができたと感謝いたしております。
本来であれば、そこには喜ぶ母の姿があったのかと思うと、残念でなりません。
ここに御縁あって集うこととなった人々が、最後まで、お茶を通じて、お茶という素晴らしい日本文化に触れながら、楽しく笑い集い、過ごしていけたらいいなと思っております。
今後、コロナ禍の中に、どのように運用していくか、御社中の方々、あきたけハウスのスタッフ、そして利用者様、ご家族様とともに、プランを考え実行していきたいと思っております。まだまだ多くの人を招き入れることはできませんが、感染対策をしっかりとりながら、お茶を通しての、人々の結びつきを大切にしながら、少しずつ、前を向いていこうと、志を新たにしております。
どうぞ皆さま、お力添えをよろしくお願い申し上げます。
令和2年⒓月クリスマス茶席。
令和3年2月ひな祭り茶席。お菓子は、咲分。
令和3年3月には、釣窯をいたしました。お菓子は、菜種梅雨。
お茶とおかしを楽しんでいただき、皆がほっこりするひと時でした。